涙


3日前から彼等と連絡が取れなくなった
暑い、夏の日の事だった
現場には紅い桜と一輪の蓮
触れようとしたら消えたので彼の幻覚だということがわかった
まるで彼等など初めから存在しなかった
そんな感覚に囚われた

まだ幼さを残すあいつは彼等の生を言い張った
守護者はあいつの云うことをを信じた
でも俺はわかってしまった

彼の、彼への、彼だけの言葉を聞いてしまったから

だけど、言わない
俺も、きっとあいつも
彼の思いをわかっているから

"在るものを無いものとし
  無いものを在るものとする"

隠したかったのは彼の生か、彼の死か
それが彼の全てだから

今朝海に花を手向けた
誰にも見つからないように、そっと
彼が好きだと言っていた海に

届くことはないかもしれない

それでも
彼等が幸せであるように
細やかな願いを込めて

少しだけ、涙がでた





死ネタ…なのかな? ツナ視点
精神状態が悪いとこういったものが出来上がります。

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